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シンセサイザー(Serum、Massiveなど)の音作り

2024-11-08

シンセサイザーは現代の音楽制作において欠かせない存在です。特にSerumやMassiveといったソフトシンセサイザーは、豊富なサウンドとカスタマイズ性でプロからアマチュアまで幅広く利用されています。本記事では、これらのシンセサイザーの基本的な音作りの方法を紹介します。

目次

Serumとは

Serumは、Xfer Recordsが開発したウェーブテーブルシンセサイザーです。その直感的なインターフェースと高品質な音質から、EDMやヒップホップをはじめとするさまざまなジャンルで広く使用されています。Serumの最大の特徴は、ウェーブテーブルを利用した音作りが可能である点です。これにより、ユーザーは独創的で個性豊かなサウンドを手軽に作成することができます。

また、Serumには豊富なプリセットが用意されており、ジャンルごとに適した音色が揃っています。これにより、初心者でも簡単にプロフェッショナルなサウンドを得られるため、音作りに迷ったときや素早くアイデアを形にしたいときにも大いに役立ちます。

音色プリセットの販売が豊富で、オールラウンド
インターフェースが見やすい

Massiveとは

Massiveは、Native Instrumentsが開発したソフトシンセサイザーで、特に力強いベース音やリード音を得意としています。Massiveの特徴は、強力なオシレーターと豊富なモジュレーションを組み合わせることで、ダブステップやドラムンベースなどのエッジの効いたサウンドを作りやすい点です。

さらに、多彩なプリセットが備わっているため、目的の音色をカンタンに検索・適用でき、制作のスピードアップにも貢献します。Massiveのプリセット機能は音楽制作における利便性を高め、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。

かなり前のシンセだけど、強力な音がつくれる
後継機も発売しているが、個人的にはまだ使う

音作りの基本

音作りの基本は、まずオシレーターの設定から始めます。オシレーターで波形を選択し、アンプやフィルターで音質を整えることで、好みのサウンドが得られます。また、LFO(Low Frequency Oscillator)を用いることで、音にリズミカルな動きや揺らぎを加えることも可能です。

1. オシレーターの選択

オシレーターは音の「原型」を決定する重要なパートであり、波形によって音の性質が大きく変わります。SerumとMassiveには豊富な波形オプションがあり、サイン波、三角波、ノコギリ波、そしてパルス波といった波形が用意されています。各波形には異なる音色の特性があるため、目指すサウンドに合わせて適切な波形を選びましょう。

  • サイン波:最もシンプルな波形で、純粋で柔らかな音色を持ち、ベース音や控えめなメロディラインに最適です。
  • 三角波:サイン波に似た柔らかさを持ちながらも、少し倍音が含まれるため、少し明るい音色が欲しいときに適しています。
  • ノコギリ波:豊かな倍音を含む波形で、リードや厚みのあるサウンドに向いています。攻撃的な音や迫力のある音を出したいときに効果的です。
  • パルス波:明瞭な音色で、波形のデューティ比を変化させることで多彩な音色を作り出せるため、ファンキーなベースやキャラクターのあるリードに使用されることが多いです。

オシレーターの波形選びが音の基礎を形作り、
サイン波の柔らかさからノコギリ波の迫力まで、
目指すサウンドに応じた波形で音色を効果的に設計しましょう

2. フィルターの使用

フィルターは、音の特定の周波数を強調したりカットしたりすることで、音色をコントロールする役割を果たします。例えば、ローパスフィルターを使用して高音域をカットすると、音が柔らかく、深みのあるベース音になります。また、ハイパスフィルターで低音域を削ると、クリアで軽やかなサウンドを演出できます。フィルターの種類や設定を工夫することで、音の印象を劇的に変えることができるため、楽曲に合ったフィルターの使い方を試してみましょう。

フィルターを使いこなして不要な周波数を調整すれば、
音に柔らかさや軽さを加え、
楽曲にふさわしい印象を自在に作り出せます

3. エンベロープの設定

エンベロープは、音の立ち上がりや消え方を調整し、音に「表情」を与えるための重要なパラメータです。ADSR(アタック、ディケイ、サスティン、リリース)の各要素を調整することで、音の変化を細かく設定できます。たとえば、アタックを短くすると瞬発的で鋭い音になり、ディケイサスティンで音の持続時間や強さをコントロールできます。リリースを長くすると、音が徐々にフェードアウトするような効果が得られ、より自然な余韻を持たせることが可能です。

エンベロープのADSR設定で音の立ち上がりや余韻を調整し、
音に豊かな表情と自然な流れを与えましょう

本で学ぶよりYouTubeで学ぶ方がわかりやすい
後は、何回も実際に試してみる。

よくある質問(FAQ)

よくある質問

よくある質問

SerumとMassiveの違いは何ですか?

Serumはウェーブテーブルシンセ、Massiveはサブトラクティブシンセです。

Serumはウェーブテーブルシンセサイザーで、多様な波形を使って音作りができるため、クリアで立体的なサウンドが特徴です。一方、Massiveはシンセの要素が強く、より厚みのある低音やダイナミックなサウンドが得意です。ただ、似たような音もかなりあります。

初心者におすすめのシンセサイザーはどれですか?

Serumは初心者でも使いやすく、おすすめです。

Serumは、インターフェースが直感的で操作が分かりやすいため、初心者にも適しています。また、豊富なプリセットが揃っているため、音作りに慣れていない方でもすぐに使用可能です。基本的なシンセサイザーの操作方法を学ぶのにも適したツールです。

プリセットのダウンロード方法は?

公式サイトやサードパーティのサイトから購入・インストールできます。

SerumやMassiveのプリセットは、各公式サイトやSplice、Plugin Boutiqueなどのサードパーティのマーケットで購入できます。ダウンロード後、シンセサイザー内の「プリセットインポート」機能を使用してインストールできます。

どのジャンルにSerumが向いていますか?

EDM、トラップ、ヒップホップなど幅広いジャンルに対応します。

Serumは、クリアでモダンな音作りが可能で、特にEDM、トラップ、ヒップホップなどのジャンルに適しています。また、多様なサウンドが制作できるため、ジャンルを問わず幅広く使用されています。

Massiveの得意とするジャンルは?

ダブステップ、ドラムンベース、ベースミュージックが得意です。

Massiveは、特に重低音やパワフルなサウンドが求められるダブステップ、ドラムンベース、ベースミュージックで多く使用されています。厚みのあるサウンドデザインが特徴で、迫力あるトラックを制作するのに向いています。

音作りに必要な基礎知識は?

オシレーター、フィルター、エンベロープ、LFOの知識が重要です。

シンセサイザーでの音作りには、オシレーター(音の波形を生成)、フィルター(特定の周波数を除去)、エンベロープ(音の立ち上がり・持続・減衰・終わり方の設定)、LFO(低周波発振器で音に揺らぎを加える)の知識が基本です。これらの理解があると、自由自在なサウンドデザインが可能になります。

プリセットを活用するメリットは?

制作時間を短縮し、プロのサウンドを即座に使用できます。

プリセットを使うことで、音作りにかかる時間を大幅に短縮でき、すぐにプロフェッショナルなサウンドを作品に取り入れられます。特に、制作スピードが求められる場面や、特定のサウンドを即座に取り入れたいときに便利です。

SerumとMassiveはどちらが重いですか?

SerumはPC環境によっては動作が重く感じられることがあります。

Serumは高品質なウェーブテーブルを使用しているため、動作がやや重くなることがあります。一部のPC環境ではCPU負荷が高くなる場合があるので、パフォーマンスが気になる場合は、動作環境を確認し、必要に応じて設定を調整すると良いでしょう。

シンセサイザーで作成した音は他のDAWでも使用できますか?

ほとんどのDAWで使用可能です。

SerumやMassiveで作成した音は、VSTやAUなどのプラグイン形式でほとんどのDAWに対応しているため、DAWの種類に関係なく同じ音を使用することが可能です。

有料のプリセットパックは購入する価値がありますか?

プロの音色を求める場合はおすすめです。

有料のプリセットパックには、プロフェッショナルが作成したユニークな音色が含まれているため、音質向上や他と差別化したサウンドを求める場合には非常に有用です。特に特定のジャンルやスタイルに特化したプリセットは、作品のクオリティ向上に役立ちます。

 

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